「空間軸」による分類は、物理空間としての展示室を構成する要素を切り出したものです。展覧会とは、空間に制限されるものである一方、空間による「表現」である、と言うこともできます。その意味では、これらの要素をどのように意識するか、ということが、展覧会作りにおける重要なプロセスのひとつとなるはずです。
弧を描くことで非日常的な空間を演出する展示
人との距離を縮めるが、コミュニケーションを生むことはない小さな短時間滞在する閉鎖空間。そうした空間特性を利用した展示。
階段という上下階の移動空間の境界性を利用した展示。
建物の外壁を利用した展示、インスタレーション。
限定された室内を広く見せたり、左右反対に写ることを利用した展示。
空間の境界区分である壁を利用する展示。それを背にした場合は心理的な安心感なども生まれる。
安定感や迫力などを利用した展示。
衛生的なホワイトボックスを通じて、展示品がもともとあった場所性やその歴史的な文脈を切断して、モノそのものを見せる展示。
壁紙が持つ色や明るさ、肌触りなどのテクスチャーを利用した展示。
ウチとソトを視覚的に繋げる装置としての窓を利用する展示。
窓のない息苦しさを逆利用する展示。
壁よりも低い位置を使うことで、高低差がはらむ権力性や、上品・下品といった感覚を利用する展示。
廊下という水平的な移動空間を意識した展示。